熊谷達也「モビィドール」
メッセージ
今回は、山ではなくて海。
イルカウォッチングで成り立っている、太平洋の巌倉島。ある日巨大なシャチが出現。いるかと人間の生活が一変する。激しく、そして美しく動くシャチ。1匹のシャチによってもたらされた、島の危機をどのように切り抜けるべきか。
シャチもイルカもできるだけ傷つけずに、一日も早く平和を取り戻したいと願う気持ちはみんな同じなのだけど・・・。
動物行動学者である、主人公の諒子が所属するNPOの立場や、昔から海とともに暮らしてきた現地の男たちの思い。そして、世間や、動物愛護団体や、政府。
それぞれの思いの中で、諒子がとる行動は・・・。
舞台を海に移しても、熊谷作品の根底にあるものは同じだなぁと思う。その描写も、やはり、強く、生々しく、そして美しい。
やっぱり、山の話が好きだなぁと思いはすれど(私自身が山女だからかもしれないけど)、なかなか楽しめました。
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