よしもとばなな「イルカ」
メッセージ
よしもとばなな自身が出産したことでこの本が生まれたのかな?
新境地、と帯に書いてあるけれど、いつものよしもとばななの雰囲気。
主人公のキミコはひとつの場所や人に執着してしまうのが怖いのか、恋人と初めて一晩を過ごしたあと、彼に2度と会うことなくある寺にまかないの手伝いに行く。
その寺は女性の駆け込み寺のようなところで、いろいろな女性に囲まれた単調な生活が心地よく、場所にも人にも生活にも愛着がわいていく。寂しい寂しいと思いながらも、期限がくるとそこを出てゆく。
そんなキミコが、思いがけず自分の妊娠していることを知り・・・。
子供は欲しくないから、しっかり避妊していた。
それなのに、自分の所に生まれたいと思ってやってきた命。
なんて力強いんだろうかと、自分の中に生まれた新しい命を自然と受け入れるキミコ。
妊娠がわかってからのキミコは自分の居る場所に居て逃げることなく、父親である男性も、家族も受け入れていく。
うーん、こうして母は自然と自分の中に芽生えた命を愛し、そして自分の周りの人々を愛しながら、時の流れにのって生きていくんだなぁ。
赤ちゃんがもたらした幸福感がぐーっと伝わる感じでした。
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (1)


最近のコメント